こんにちは,モシャです.
今回は東大航空宇宙の院試当日の様子について書きたいと思います.
まずは,専門・数学編です.
私は2025年度入試(すなわち2025年4月入学)を受験しましたが,年によって試験内容は変更することがあるため,必ず最新の募集要綱を確認するようにしてください(例年4月頃に公開されます).
私が受験したのは正式には,「東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻」(俗にいう航空宇宙)といいます.
東大で航空宇宙工学の研究をするなら基本的にこちらの専攻を受験する必要があります.
他にも一部の研究室(柏キャンパス)は「東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻」(俗にいう新領域)と兼ねており,こちらから入ることもできます.
新領域は小論文と口述試験がメインで航空宇宙より入りやすいと言われていますが,航空宇宙工学に関する研究室はほんの一部しかないため希望した研究室に入るのは困難なようです.
私は前者の航空宇宙のみ受験したため,そちらについて詳しく掘り下げます.
試験2日目の面接編もupしました.(24/10/03 追記)
試験概要
東京大学大学院工学系研究科
航空宇宙工学専攻の入試は,TOEFL,数学,専門科目,口述試験から構成されます.
このうちTOEFLは近年は事前受験してスコアのみの提出です.
また,専門科目は前年まで長い間AMとPMに分けて実施されていましたが,今年は分かれずに1回のみの実施だったため,来年以降どうなるか分かりません.
数学は年によって全問選択のときと自由選択のときがあり,今年は6問中3問選択でした.それぞれの試験範囲は次の通りです.
試験範囲
専門科目
- 流体力学(流体力学,高速空気力学)
- 固体力学(材料力学,構造力学)
- 航空宇宙システム学(飛行力学,制御学)
- 推進工学(機械力学,熱力学,電磁気学)
数学
- 微分積分および微分方程式
- 級数・フーリエ解析および積分変換
- ベクトル・⾏列・固有値(線形代数)
- 曲線・曲面
- 関数論・複素数
- 確率・統計,情報数学,その他
試験日程
試験は2日間に分けて実施され,1日目に専門科目(3h)と数学(2.5h),2日目に口述試験がありました.
| 月日 | 時間 | 科目 |
|---|---|---|
| 8/26 | 08:30~11:30 | 専門科目 |
| 13:00~15:30 | 数学 | |
| 8/27 | 午前・午後 | 口述試験 |
1日目朝早いです…….試験は本郷キャンパスで実施されるため,家が遠い人は前泊した方が良いかもしれません.
試験1日目
試験前
余裕をもって7:15頃に到着しましたが,試験開始1時間前の7:30頃まで建物に入れなかったため外のベンチで時間を潰す羽目になりました.
その後,受付とかはなくそのまま試験会場の自分の席へ向かいましたが,試験会場は電波が入りにくいため試験前の最終確認をネットでしたい人は注意が必要です(全く繋がらないことはないが,とても通信が遅い).
恐らく内部生だろう人たちが試験室内でがやがやしているためアウェイ感がありました(東大は内部生の院試免除がないため院試に内部生が多い).
そのため,集中して勉強できることはあまり期待しない方がよいです.
座席は確か1つの机に2人ずつ着席していた気がします.
専門科目 (8:30~11:30)
今年は専門科目が午前午後に分かれなくなったため1問あたりのウェイトが重くなり,なんとしても落とすことはできません.
前代未聞でどのような問題が出るかドキドキでした.
解答用紙は3枚配られ,計算用紙とかは配られないため問題用紙の白紙ページを活用します.なお,問題用紙は試験終了後に回収されました(数学も同様).
航空宇宙システム学は回転系の運動についてで自信が無かったためそれ以外の3科目を選択しました.前年も回転系の運動が出題されていたのにきちんと対策をしていなくて後悔しました……
得点は流体力学7,8割,固体力学6割,推進工学8割くらいの手ごたえでした.
まあ悪くないスタートで,出鼻をくじかれなくて良かったです.
昼休憩
教室にいても外に行ってもよいですが,試験終了後は30分くらい解答用紙回収で拘束されるため時間の余裕はあまりなかったです.
相変わらず内部生が自分の近くで騒がしかったため,私は持参していた昼食をもってそそくさと外に避難しました.昼休憩は時間があまりなかったので事前に昼食を購入しといて正解でした.
昼休憩中にいったん全員が受験票を持って試験室を追い出されてしばらく待機した後,再入室するイベントが起こるので基本的に教室の近くにいて周りの動向を掴んだ方がよいです.
数学 (13:00~15:30)
事前の作戦では確率統計は勉強していなかったため,微積,線形代数,複素関数,フーリエから3つ選択するつもりでした(ベクトル解析は苦手).
しかし,複素関数は得点源だと思っていたが第一問から自信の持てない内容だったため,結局微積,線形代数,フーリエを選択.
だいぶ動揺してしまいましたが,なんとかできる限りのことはしました.
総じて6,7割の出来だったと思います.
手ごたえ的には合格は五分五分でしたが,それよりも試験終了の合図を聞いたとき,やっと院試が終わったと解放感に満ちていました.
そのあとは明日の面接を寝坊しないように気を付けつつ意気揚々と帰路につきました.
まとめ
いかがだったでしょうか.
今回は院試当日1日目について書きました.
口述試験はよっぽど変なことをしなければ合否にあまり関係しないだろうと聞いていたので,1日目が院試のヤマです.
試験は平日の朝から行われ人混みがすごいので,東大の試験会場まで行ったことない人は前もって経路をよく確認しておいた方が良いと思います.
次回は試験2日目の面接編です.
何か質問がありましたらコメントをよろしくお願いします.


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